『ファストアンドスロー』2

続きです。

エコンとヒューマンについて
エコンとは合理的な人であり、ヒューマンは感情含め非合理な人です。人の表裏ということもできるかもしれません。
学問が扱うヒトがエコンの場合現実のヒトがヒューマンである限りその学問は現実に届かない、ということはまあそうだよね、という感覚です。

システム1とシステム2について
反射する、無意識、枠、決まったこと、というような単語とシステム1は近いようです。
考察する、判断する、というような単語とシステム2は近いようです。
システム1は速く決まったことを決まったようにパフォーマンスします。決まったことに当てはまらないものが出てきたときにはそれをどこかの決まったことに当てはめようとします。これがすりかえだったりずれだったりしてきます。システム2はとにかく怠惰でさぼりやなので、システム1がすりかえたりむりやり定型にはめても正義感で働いたりはしません。システム1の結論を擁護したりします。
システム1の定型を増やすに越したことはない、ということです。

記憶と経験について
つらさに関する実験で、記憶されるつらさは、継続時間ではなく最大の値と終了時の感覚だそうです。
読んだときに思い出したのが、包帯をはがすのに、看護師さんたちが一気に剥ぐのがつらいのでゆっくりとお願いして、というとある本の冒頭の話でした。実験は冷水実験でした。
記憶は経験を圧縮するのかわかりませんが、経験のうち記憶される部分は一部でさらに記憶だけでは経験の再現にはならないということがわかります。

これらの要素をあわせると、自己認知がいかに歪む誘惑と隣り合わせで、実際事実と離れていく、ということで、認知はしていたもののまだ概念程度だったものを、バッサリと切られて身体に染み込ませていただきました。
紹介していない事例がたくさんありますのでご興味のある方はぜひおすすめです。

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